「ぞおん」
創作落語だそうだが、この噺、面白かったー‼️
タイトルからベビステやテニプリで出てくるゾーンのことかな?と思ったらまさにそれで、思い付いたきっかけも錦織選手だったという。テニプリのゾーンはちょっと意味が違うけど…(余談だけど確認のために検索したら手塚ゾーン実現可能というサジェストがあってびっくりした)
ベビステとかスポーツの世界ではゾーンに入ることは良いことと捉えられるが、この噺はまさにその裏面、ゾーンに入ってると日常生活に支障が出る(笑)様子を描いていて面白かった!
奉公人が知恵を絞って上司についていこうとするのが現代のビジネスマンに通じている気がするし、そこが現代っぽい創作落語なのだという気がする。この噺、舞台を昔にしたのがいいし、ゾーンの説明を刀の達人に見立てたのもいいし、題がひらがなで「ぞおん」なのがいい。
アフタートークでこの演者の方が理屈っぽいことが分かるが、それがこの噺に合っているのだと思う。さらにその理屈っぽさがベビステやテニスという競技に通じているのかなと感じられて楽しかった!
「死神」
落語だけど怖くて、笑える部分もあるけど不気味な雰囲気が漂っていてすごく引き込まれた。
落語=笑うものという先入観があったので、怖いというのがすごく不思議な感覚だった。
演者によって取り上げる箇所や結末が変わってくるのもすごく面白い。
ただ、「死神くん」を読んだ身としては、死神って怖いものなのか…?という疑問も一層強まった。
必要以上に怖くするのはむしろ人間側の悪意なのでは?とも思った。
それとこの噺で、副産物的なものだが医者の概念についてもすごく考えさせられた。病気を治せれば医者なのか?何をもって医者というのか?という。どうしても治せない病もあるわけで、その場合どう行動し患者に尽くすのか、それこそが医者の本質なのではとも思う。
笑いもあるけどそういう深い部分もあって、とても引き込まれる噺だった。
この二つと「長屋の花見」を「落語ディーパー!」という番組で見たのだが、この番組面白いと思って検索したら、近ごろ問題を起こした芸能人が出演していたようで今後の放送予定も未定になっていた…。芸能人直接落語に関係ないのに!! すごく口惜しいですが仕方ない…。この番組の存在を知られただけでも良しとしよう。
他の落語も色々見てみたくなりました。