正しい抉られ方(コイチ先生関連/藤崎竜先生短編集/「エト」)

■ファンレター(コイチ先生関連)
少し前に、ジャンプBOOKストアでコイチ先生にファンレターメール送信してきた。
一言感想をお伝えしたいけど、ジャンプで連載してたのかなり昔の話だし、ジャンプ編集部に送っていいものかどうか迷ってた。死神くんなどが連載してた月刊ジャンプは今休刊しちゃってるし…
けどサイトをよく見てみたらメール受付してたので、思い切って送ってみた。
ご本人にまで伝わるかどうかは分からないけど、ジャンプ編集部に今もえんどコイチ先生の作品が好きな人がいると伝わればいい、とも思ったので。
あまり長文だと迷惑かもしれないと思ってなるべく簡潔にしたけど、ギャグマンガの感想は書くの難しいな~と思った。「すごく面白かったです」とか「めちゃめちゃ笑いました」としか言いようがない。
以前、アイドルに超長文のファンレターが来たらしく、ファンレターは5000字以内にして欲しいと事務所が発表したという記事をどっかで見たので、一応自分のを文字数カウントしたけど1200文字程度でした(笑)
5000文字でも相当の分量だし、手書きするとしたらすごく疲れると思うよ…
ともかくそんな長文になってなくてよかった。

現時点で最新の『ライフトレイン』にも添付のアンケート葉書送ったんだけど、これは他社で6年くらい前の本なので住所見つからずで戻ってきてしまった…なんてことも秋にあった。
出版社名でググったら新しい住所と、感想メール受け付けてたので、ハガキに書いた文をそのまま送信した。
感想受け付けててよかった…。
ライフトレインはコイチ先生の最新系というか、死神くんやとんちんかんで描かれていた温かい心というものが引き継がれているように思えて、それが嬉しかった。
1話が8ページという超ショートストーリーながら、楽しくてじわっと感動するような話で、もう少しページ数欲しいとは思うけどとてもいい漫画だった。

■(別の話だけどコイチ先生の話題も少し)
ジャンプ系の短編集を色々読んでいるんだけど、藤崎竜先生の『WORLDS』が、すごく衝撃的だった。
これ90年代初めの漫画なんだけど、特に表題の「WORLDS」と「THGHT ROPE」が現代に通じるようなテーマで考えさせられた。現実を捨てて夢の中だけで生きたいとか、自由とは何かというのが。3日ぐらい自由とは何かと思わず考えてしまった。
WORLDSの「まっくらだよ」という終わり方が本当に印象深かった。心が抉られたけど、中途半端に悪意に満ちたような展開じゃないので、すごく気持ちのいい抉られ方…(笑)まあこうなっても仕方がないよねと個人的には思った。
コイチ先生のEND ZONE読んで、作者は多分抉ろうとしてるんだけど全然抉られない消化不良感があったので、さらにカタルシスがあったというか(笑)気持ちよく抉られて新年を迎えられますというか(笑)
敢えて気持ちの悪い展開で読者の心を抉るというのは、やっぱり作者側がある程度腹が座ってたり、ある意味性格の悪さがないとできないと個人的には思う。
コイチ先生ができないのが悪いというわけじゃなく、できる人とできない人がいると思うので。ただコイチ先生はそういうの向いてなかったというだけの話だ。

藤崎竜先生はジャンプを読んでた当時、封神が大人気で私も話くらいは追っていたのですが、あまりSF系が好きでなかったのでツボというわけではありませんでした。
でも今になって読み返してみたら、藤崎先生の漫画がツボにはまった人がいっぱいいた理由が分かった気がします。同人者の憧れだったんだろうな~と思います。
すごく面白かったので、もう一冊の短編集も読んでみようかな…

それと自分が好きで年末にぴったりの読切は、うすた京介先生の「エト」!
うさぎのような姿の宇宙人が年末に地球侵略にやってくるけど、来年の干支の姿だったので人間と親しくなってしまいさあどうする…みたいな話なんだけど、年末年始の浮かれたような雰囲気がめちゃめちゃ好き。
当時はそれを言語化できなかったけど、今読み返したらそれが分かった!
うすた先生の作品はギャグがやっぱり注目されるけど、個人的にはどこか牧歌的な雰囲気が漂っている所が好き。
卯年が来る時にもまた読み返したい。